rakuishi.com

フィリピン留学 3/16 週目

一週間前にフィリピン政府から次の月曜日は祝日です、と発表された。日本では珍しいが、こちらでは普通に起こることみたいだ(現政府では初)。今日は、発音の話をしようと思う。

マンツーマンの先生に聞いた話(もちろんすべて英語)だとフィリピンの学校では彼らは三ヶ国語を習うそうだ。公用語である英語とタガログ語と、残りは方言(dialect)だ。

タガログ語は英語と同じアルファベット 26 文字と独自の 2 文字から成り立っている。フィリピン内のほとんどの看板や標識は英語だけれど、時々タガログ語が混じっており、初見では英語と見分けが付かず、英和辞書になければタガログ語と判断している(タガログ語の辞書がないから結局意味はわからない)。また、明らかに英語の綴りと異なる場合は調べることを諦めている(人はこれを学習ともいうし、可能性を閉ざしているとも言う)。

タガログ語と英語では発音の方法が異なり、しばしば混同するので授業で発音の授業があるのだという。これを聞いて、たぶん標準語が英語の他の国もその授業があるのだろうと想像した。日本では発音の授業なんて聞かない。日本語には、英語のように舌の位置や口の開き具合、下唇を噛む行為などによって意味の変わる言葉は存在しない(ように思う)。だから、彼らは幼い頃から練習する必要があるのだろう。舌を噛みながら発音するなんて、少なくとも僕にはちょっと難しすぎるし、自然と身に付く動作には思えない。

少し意地悪に考えてみると、例えば下唇、前歯を事故で失った人には、英語は少々発音が難しすぎるのではないか。日本語では舌さえあればある程度は区別が付きそうだった。という、発音に関する話でした。

余談。日本では、寒い地域だと体温温存のために口を大きく開けて話さない。この話をすると、だから日本の北国の人の発音は聞き取りづらいのか、と先生は妙に納得していた。

余談。英語には、発音がちょっと違うだけで変な意味になってしまう言葉が多くて勘弁して欲しい。例を挙げれば、election(選挙)と erection(勃起)、four(数字の 4 番目)と whore(あばずれ)、beach(浜辺)と bitch(ビッチ)などなど(最後のは僕以外の人間はまず間違えないだろう。先生には笑われた)。日本語でこういう経験は、「ねえ、ちゃんと風呂入った」を「姉ちゃんと風呂入った」ぐらいに読ませるぐらいしか思いつかない。

冒頭の写真に関連して。東京にいる時に、街路樹の枝をばさばさと切り落としている光景をよく見かけた。ああ、なんてひどいことをと思ったのだけれど、翌年にその樹を観察してみると、切り落とされた根元の部分からたくさんの若い枝が伸びていて、そういうことだったのかと驚いたことがある。つまり、枝振りをよくするためだったのだ。これに関連して、芝生を頻繁に刈ると芝生の密度が上がるのだろうとも予測できるし、盆栽の面白さの一端が見えてくる。一見、事態を悪くするような行為に見えても視点を変えれば、良い行為に繋がるという教訓が得られる。