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デジタル・スカルプティングソフト「ZBrush」

ZBrush

アプリ開発が趣味だったはずだが、それが仕事になったのも影響するのか、かつてそこにあった魅力は少し色褪せてしまった。アプリやサイトを作る技術を勉強し続けてはいるものの、この業界から遅れないように知識を身に付けなければという焦りが、ただそうさせているような気がする。だから、趣味と言うのは、なんだかちょっと違うような気がしている。

アプリ開発で得られたのは、時間を忘れて没頭できるという体験だ。そして、それが純粋な趣味と言いにくくなったから、似たような体験をほかのもので代替したいと感じていた。人間はいつだって熱中できるものを探しているものだ。春からぼんやり考えていたのだけれど、ほかの人が作ったコンテンツを消費し続けるのは嫌だから、実際に手を動かしてこれを作ったと言えるようなものが良いという結論に至った。

自分は何に興味があるのだろうと、記憶を掘り起こしてみる。こういう時は、ぼんやりと散歩しながら考える。子供の時に好きだった恐竜。博物館に行ったら絶対に見る骨格標本。大学生の頃に出会った陶芸家。秋葉原に行くと眺めるフィギュア・ドール。蒼き鋼のアルペジオなどの 3DCG アニメーション。そんな時に、書店で手に取った CGWORLD という雑誌でデジタル・スカルプティングソフト ZBrush の存在を知った。

一般的に、3DCG は CAD のようにマウスでカチカチしながら作るものだと決め込んでいたが、ZBrush ではタブレットで粘土をこねるように 3DCG を作れる。面白そうだった。問題は、ZBrush と液晶タブレットが結構な額することだが、そこはアプリ開発で得られたお金をリリースして召喚した(タブレットでも良いのだが、絶対に使いこなせない自信があった)。

ソフトを機材を揃えてから、アプリ開発を初めた頃と同じように、できるだけ毎日、触るようにしている。こういうのできるかな、できないかな、まだできないな、というのを何回も繰り返して、少しずつできることを増やしていきたい。途中で止めにくいように、Tumblr に進捗を貼るようにした。