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賞味期限を半年過ぎたタマゴが食べられる理由

冷蔵庫を開けると賞味期限が半年過ぎたタマゴがあった。異臭はしない。

それを油を熱したフライパンの上に滑らせた。新鮮なタマゴと違い、表面の盛り上がり具合に若干のやる気のなさを感じたが、それ以外は普通のタマゴだった。それを目玉焼きにして、醤油をかけて、食べた。

それを食べても、翌日に腹痛などなかった。

というのが、僕の大学時代の体験談です。

賞味期限が半年過ぎたタマゴが食べられるのは、卵白のおかげです。今日は、その卵白の不思議について紹介します。

卵白と酵素

卵白は、タマゴの黄身を包んでいる透明な部分です。ヒヨコの成長に必要な水分の保持・供給・保護を担っています。もちろん、市場に出回っているタマゴは無精卵なのでヒヨコにはなりません。

この卵白には、タマゴを守るさまざまな働きをする酵素が含まれています。

酵素とは、なんらかの働きをするタンパク質のことを指します。身近なのは、唾液に含まれているアミラーゼという酵素。よくご飯を噛むとご飯が甘くなるのに関わっていて、でんぷんを糖にする働きをしています。この他にもたくさんの酵素が存在しています。

そんな世の中にたくさん存在する酵素ですが、卵白にはリゾチームという酵素が含まれています。このリゾチームが、賞味期限が半年過ぎてもタマゴが食べられる秘密に関わっています。

リゾチームが腐敗を防いでいる

通常、ナマモノを放置しておくと食べられなくなってしまいます。それは、バクテリアがそのナマモノを食べて分解してしまうからです。これが腐敗という現象です。ちなみに、発酵と腐敗は同一の現象を指していて、人間にとって有益か否かで言葉を使い分けています。

卵白に含まれているリゾチームは、その腐敗を防ぐ役割をしています。

リゾチームは、タマゴを食べようとやってきたバクテリアを分解して溶かして殺すことができます。そのため、タマゴは腐ることなく、半年過ぎても食べられる状態を維持していた、という訳です。(僕の場合ですので、食べる際は自己責任でお願いします)

ちなみに、このリゾチームは、食品を日持ちさせるために食品添加物、または医薬品という形でも利用されているようです。

他にも酵素は僕たちの生活の様々なところに関わっているんですね。

参考:卵白 - Wikipedia