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地球に大量の酸素を創りだした小さな生物のおはなし

普段、私たちは意識することなく呼吸で酸素を取り込んでエネルギーを得ています。

当たり前のように吸っているこの酸素ですが、もともと地球の大気のほとんどは二酸化炭素が多く占めていて、酸素はほとんどありませんでした。

この酸素は、22億年前頃から急激に蓄積されてきたことが分かっています。これには、シアノバクテリア(藍色細菌)という小さな生物が関わっています。

シアノバクテリアは、理科でお馴染みの光合成を行える生物です。二酸化炭素を酸素に変えることが出来ます。このシアノバクテリアは、生物の進化の歴史の中で、初めて酸素の発生を伴う光合成の能力を獲得した生物と言われています。

生態系が形成されていなかった当時の地球に登場したシアノバクテリアは、地球規模で繁殖し、大気中に大量に存在していた二酸化炭素を酸素に変えていきました。増えた酸素は、地球上にある鉄を酸化し(鉄は、地球の質量の30%を占めています)、さらに増え続けた酸素は大気を汚染し始めます。

この時期に、酸素をエネルギー代謝に利用する生物も現れてきました。それまでは酸素を利用しないエネルギー代謝が一般的でした。酸素を利用できるとエネルギー効率がいいので、それまでの微生物スケールでは考えられないような大型の生物が生まれることになります。

大気中への酸素の蓄積は、やがてオゾン層(O3)の形成に繋がり、有害な紫外線が遮断され、生物は地上で生活できるようになりました。

このようにシアノバクテリアは、地球に大量の酸素を創りだし、結果的に今の生態系を創ったと言われています。スゴイ生物ですね。

ちなみに、植物の葉緑体の起源は、シアノバクテリアだと言われています。気になった方は調べてみてください。

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