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ものを減らし続けた向こう側

物欲というのが、わりかしすっきりした。手当たり次第、買い求めては飽きる生活からの学びが、今ここにある感じがしている。部屋のものの数はぐっと減った。一人暮らしをはじめた大学生の頃も十分少なかったのだけれど、それよりもさらに減った。

これまで溜め込んだものを捨てるのは、自分の一部を切り捨てる感覚に近く、卒業式のような寂しさが含まれている。だが、ものを少なくすることには、いくつかの良い側面があることを知った。

例えば、これから捨てるものの役割を他のもので担ったり、知恵で代替する喜びがある。少ないもので生きていけるということを確認する機会になる。何もかもが嫌になった時に逃げ出すための準備ができている安心感がある。

ただ、こういったものが少ない生活で危険なのは、ものから受けとるランダムな体験の機会が減ってしまうということだ。例えば、お土産のキーホルダーを買うことで生まれるストーリーだったり、買ったものから得られる新しい見方のようなものだ。

これについては、ぼくは諦めている。「ぼくはこれこれを諦めています」というのは悲しい言葉だけれど、やはり何かを得るためには何かを諦める必要がある。逆に、ランダムな体験の機会を生む、ものではない体験(例えば、旅)については、そのぶんお金を使えるし、こちらのほうが僕にあっていると感じる。

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