アクア・フィルタ

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雨音のノイズで目が覚めた。枕元の携帯電話は、午前二時を映しだしている。液晶の光が部屋の輪郭をぼんやり怪しく照らしだした。なんでこんな時間に起きたんだろう、と不思議に思う。携帯電話は節電モードになり、そして沈黙した。部屋の明るさがそれにつれて遷移していく様をただ眺めていた。終いには暗闇をただ見つめる。雨は、窓ガラスにフィルタリングされ静かに降り続けている。砂漠で降る雨はどんな音をしているんだろう、と疑問に思う。ふと夢の断片が映像として再生される。高層ビルが乱立する市街地に、巨大なマシュマロみたいな雲が無数に地上近くを浮遊しているのをただ眺めるだけの。夢を振り払い、昏い部屋をなめくじのように這いずり、部屋の隅にあるペットボトルの水を飲み干し、再び敷き布団に舞い戻る。眠るのは凄く気持ちいい。生きているご褒美だとすら思う。無意識である眠りが気持ちいいのは、死に近付くからなのだろうか。それとも脳を生かすために、気持ちいいと感じなければならないからだろうか。そんなどうでもいいようなことを頭の片隅で考えながら、雨音の中、僕は再び眠りに就く。