4 ヶ月間フィリピンに言語留学をしてきた

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アプリやウェブ開発をしていると英語のドキュメントを読む必要があったり、ブログや個人プロジェクトに英語で質問が来る機会があったりして、そろそろ英語を勉強しないとな、と思っていた。中学ではまじめに勉強していた記憶があるけれど、高校では授業中に文庫本を読んでばかりいたから、そこから英語を勉強した記憶はない(ちなみに、大学生だった 5 年前に受けた TOEIC は 460 点だった)。だから、英語は雰囲気で読むしかなくて、英文を読む度に、全体の 80% の意味をどぶに捨てている感じがした。

だったら文章読解力を重点的につけるべきかもしれないけれど、まずは日常英会話ぐらい流暢に話したいなと思った。日常英会話の上に文章読解力を積み立てたい。そういった経緯で仕事を辞めて、言語留学をすることに決めた。アメリカ圏やオーストラリアに特に興味がなかったから、他国と比べてマンツーマンレッスンが主流で値段が安いフィリピンに決めた。

留学先の学校は School With さんを頼って決めた。代官山で説明会を行っていたから、それに出向いて、アドバイザーの方に学校を見繕ってもらって、銀行にお金を振り込んで、という感じでアドバイザーの方の母校である CNE1 という学校に決めた。今年一杯は仕事をしたくなかったというのと、ひとつの壁を破れる期間だと言うのを小耳に挟んだから、期間は 4 ヶ月にした。

事前に学習した & 現地で使用した参考書

仕事の有給が 1 ヶ月間余っていたから、その間に台湾に旅行したりしながら英語を勉強した。よくある語学留学の広告に「全然話せない人でも大丈夫!」という謳い文句があるけれど、事前の勉強で積み重ねているものの量で、留学先に成長できる量が決まると思ったし、結果的にそれは正解だった。基本的な文法や単語を留学先で詰め込むのは学習効率が悪すぎる。覚えたそれらが伝わるのか伝わらないのかを実際に確認して自信をつけるのに、留学を使うのが良い。

いくらか英語の参考書とアプリを買い込んで、事前に学習したり現地で使用して、これはおすすめできるかなと思うのを紹介します。星が多いほどおすすめです。また、現地では日本語の参考書を調達することは不可能なので持参していく必要があります。自分は長文読解の参考書を持っていけばよかったと少し後悔しました。

iPhone App

授業中のスマートフォンの持ち込みは禁止されていないから、iPhone アプリ業界で有名な物書堂さんの辞書アプリを使った。iPhone があれば、授業中に分からない単語を調べたり、ネットで専門用語の英語訳を調べたり、YouTube を見たりするのに使えるから、正直電子辞書を使うメリットが見当たらなかった。電池持ちがいいぐらいか。

留学前に学習。特に最初の文型は必ず勉強したほうが良いと思った。今まで雰囲気で読んでいた英文が、文型や節として見えるようになり、これだけで何段階も成長した感じがする。2,700 の問題すべてに、動画の分かりやすい解説があるから、分からないまま覚えるということがないのが素晴らしかった。ただ、動画がアプリに含まれていないため、都度ストリーミングするからネット環境があまり良くないフィリピンでは厳しい。

文法

留学前に学習。中学英語の文法すら怪しかったから解き直した。左の見開きにある例文は何度も読んで口慣らしした。薄い参考書だから土日に簡単に基礎固めすることができる。

定番である英文法の教科書 Forest を書店で改めて手に取って読んでみると、高校生の時と同じように、分厚いそれを読み終えるモチベーションが見当たらなかった。隣に積まれていた本書は、最初から最後まで何故その英文法を使うのかという背景を説明しながら進むからとても楽しく読めた。

発音

事前学習。英語には、発音がちょっと違うだけで変な意味になってしまう言葉が多い。例を挙げれば、election(選挙)と erection(勃起)、beach(浜辺)と bitch(ビッチ)とか。また、先生が聞き取れなかった時にどこを強調すればわかってもらえるのか推測できるようになる。

瞬間英作文

脳の中に英語回路を作るコンセプトの書籍。英会話を流暢に話すにはこれが主流みたいです。どんどんは以前挑戦したんだけれど、留学前に再挑戦。ただ、なんか面白味に欠けるから、途中で諦めて毎日の英文法を暗誦できるようにした。

留学中の最初の一ヶ月で、会話できる英文法大特訓を暗誦できるようにした。暗誦できるようになるコツは、ページ毎に読んだ日付をメモして勉強している感を高めて、根気強く繰り返すしかなかった。

単語

毎日の英単語は留学前にすべて覚えた。改めて読み返してみると、ここにある単語は留学中にほとんど使った気がする。溺死する(drown)なんていつ使うんだと文句を言いながら覚えたが、10 回ぐらい使った。すみませんでした。

DUO 3.0 は留学中の中盤から後半に掛けて、470 センテンスを暗誦できるようにした。だから単語帳というか瞬間英作文として使った。DUO のセンテンスを丸暗記してからは、リスニングが例えるならば眼鏡を掛けているようにクリアになった。また、ここに登場するイディオムはハリー・ポッターと賢者の石の冒頭部分にわりと使われていたけれど、冒頭部分で飽きて読んでいない。CD 復習用は 1 時間で復習できるのが素晴らしかった。寝る前に聴いて、ぶつぶつ繰り返していた。

留学先で行ったこと

授業

16 週間 x 5 日 x 6 時間(3 人の先生)のカリキュラムを選択した。最初に受けたスピーキングテストの結果を元に、日本人スタッフと話して授業で使用する教科書を決めた。教科書にある程度は沿うが、話が脱線するのは頻繁にあった。世間話は苦手だから、その時には IT・微生物・小説・投資などの話をしていた。特に、微生物のことに関しては引き出しが多いから助かった。

授業はすべてマンツーマンレッスンだったのだけれど、人見知りの人にこそ向いていると感じた。グループレッスンの授業だったら、まず発言しないだろうから、強制的にその機会を作れるのは大きいと感じた。ただ、日本語ですら一日に 6 時間も喋りっぱなしというのはなかなかないから、毎日くたくたに疲れる。

一日の流れとしては、授業が終わったら教科書の内容を復習、予習。授業中に気付いた自分の弱い部分を文法書で調べる。また、授業中に言いたかったのに言えなかった単語やフレーズを次の機会に使えるよう備える、という感じだった。それに加えて、持参した参考書に取り組んでいた。

ちなみに、フィリピンでは公用語はタガログ語と英語。小学校から英語の発音の授業がある。彼らは第 2 外国語として英語を学習するから、学習する上で躓くポイントがわかっている。「そうそう、英語はここがクレイジーだよね」という切り口から教えてもらえる。

生活

  • 学校は治安の良い田舎に位置し、また校内には現地の学校も併設されている。銃を携帯したガードマン(和製英語。Security guard が正しい)が昼夜問わず常駐している。ちなみに、フィリピン人からしても首都マニラは危ないと聞いた。
  • ハエを筆頭として虫やヤモリが多いから苦手な人は厳しいかもしれない。イメージとしては、日本でキャンプに行った時のそれらに対する遭遇率が、日常になる感じだ。おすだけベープ ワンプッシュ式が最強だった。シン・ゴジラの放射熱線並に部屋の中を飛んでいる虫がデストロイされていった。
  • 日本人率が 90%, その内の 80% は(文系)大学生だった。だから、大学生のシーズンは混雑する。
  • 来て 2 週間ぐらいは交流を作ろうと思ったけれど、どんどん人が循環していくし虚しいしだるいしそもそも積極的に人間関係を築こうとしない畑の人間だしという感じで途中で諦めた。人間関係は文系大学サークル(イメージ)な感じだから、性格的についていけなかったのもある。
  • 最初の 5 週間は 4 人部屋だったけれど、途中から一人部屋に変更した。性格的に一人の時間を確保しないと MP が回復しなかった。
  • 喫煙者は先生方と仲良くなりやすい気がする。また、留学中では PPAP, Pokémon GO, Clash of Clans を抑えておけば話題に事欠かないようだった。
  • ネットのスピードと安定性には期待しないほうが精神衛生的に良いと感じた。例として、macOS のメジャーアップデートには 3 回ぐらい失敗した。
  • 頻繁に停電するから楽しむ度量が必要だった。
  • フィリピンにはダイナミックな四季の変化はない。この 4 ヶ月間、気温の変化を全く感じられなかったから、なんか季節に飽きた。最高気温 32 度ぐらい、最低気温 24 度ぐらいで固定されている。神様が天気をコピペしていて、手抜きしている。
  • コーヒーと紅茶を買う時は、安定の Nescafé, Lipton だった。ちなみに、こちらではホットブラックコーヒーの文化があまりなくて、スターバックスの注文欄の一番左上に書いてあるのを注文したら、冷たくてアイスクリームが載った糖分満載のコーヒーだった。それ学習した後、ホットコーヒーを頼むと Are you sure?(気は確かか?)と訊かれる。
  • 旅行はほとんどしなかったから、観光情報はよくわからない。
  • 近くに大きなショッピングモールがあるから(バス 15 分)、買い物には困らなかったが、日本製の文房具(特にノート)だけは手に入らない。

その他

  • 日本の一部ウェブサイトの名前解決で失敗するから、Google Public DNS(8.8.8.8)を設定すると良い。
  • 日本国内の動画見放題サービス、DMM などは、国外からのアクセスに対応していないから VPN を使った。有料の VPN サービスもあるみたいだったけれど、そんなに使うわけではなかったから、無料 VPN で十分だった。ただあまり安定はしない。→ VPN Gate 筑波大学による公開 VPN 中継サーバープロジェクト
  • 発音は褒められるぐらいに上手になった。ただ、顎に変な筋肉がついたせいか、もともと悪かった下顎の歯並びが影響するのか、なんだか、ちぐはぐな感じがする。歯科矯正を受けようと思っている。
  • 途中から英語の勉強に飽きて、Kindle Paperwhite がなければ生き延びられなかったかもしれない。
  • 多読のために隙間時間で Kindle で 20 冊ぐらいは洋書を読んだと思うんだけれど、Louis Sachar さんのヤング・アダルト向けの小説は楽しく読めた(Someday Angeline, Holes, There’s a Boy in the Girls’ Bathroom)。後は、ラダーシリーズを中心に読んだ。
  • 勉強に飽きた時は、Amazon ビデオでハリーポッターの字幕を見たり、Hearthstone の Kolento 先生の動画を見たり、技術系の字幕付いている動画を見たり、ポッドキャストを聴いたりして気分転換していた。
  • 最終週にプレゼンテーションした(Terraforming triggered by Bacteria // Speaker Deck)。スクリプトを見ずに英文をさくさくと組み立てて、思いついたことも言って、質問に準備無しでぱっと答えるレベルでした。成長しました。

結果

この学校独自の採点方法になるが、留学開始直後 High Beginner 38 点(100 点満点)から、最終週 High Intermediate 65 点になった。レベル分けは、以下のサイトと同じ感じです。

個人的な感触としては、自己紹介ができて興味のあることを話せるレベルから、文を重ねて自分の言いたいことに漸近させるのが容易にできるレベルと表現できるだろうか。日常会話なら問題なくこなせるようになった。ただし、授業以外だと会話のネタがなくて困ったのは、日本語でも同じだった。

新聞やネット広告でよくあるような「英語が突然聞き取れるようになる!」みたいなのは自分には起きなかった。自分で発音できる単語数に比例して成長する気がする。ここは自習に力を入れて、ボキャブラリ数を底上げするのが効率的だと思った。授業を受動的に受けるだけでは何も変わらない。

語学留学をしてみて、自分の弱い点を英語が公用語の人から指摘されるというのは、今後、自学する上でどこに気をつければ良いのかが分かるのでよいと思った。自分の場合は、単数形・複数形・the をたまにスリップするのと、欠伸音が判別しにくいのが弱い点だった。

4 ヶ月は長過ぎるかなと思ったし、確かに途中でだれたけれど、最終週に High Intermediate になれたから丁度良かったのかもしれない。実は、その一歩手前の Intermediate レベルに 3 ヶ月も足踏みしていた。日本人スタッフによるとひとつの難関だとか。久しぶりに TOEIC を受けたいし、長文読解はやっぱり苦手だから、これからも勉強していきたいと思った。

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