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仮想通貨(ビットコイン)は、それを維持する人(マイナー)への報酬をどのように用意しているのか?

bitcoin

多くの国家はその国の法定通貨を発行しています。これは、国の銀行が流通量をコントロールすることができる、他国に自国の経済活動を大きく左右されないようにする、などのメリット(思惑?)があるからだと思われます。

仮想通貨の多くは非中央集権型だと書きましたが、そうすると問題になるのは、分散化されたシステムをどのように維持するか、になります。国家が管理する法定通貨のような中央集権型には、上記のように、明確なメリットがありました。

現在、ビットコインでは、コンピュータの計算リソースを提供できる多くの人が、その仕組みに参加しています。計算リソースを提供するには、そのシステム費用や電気代がかかります。ボランティアでは、参加する気は起きませんよね。

ビットコインでは参加するためのメリットを、どのように用意しているのでしょうか?

検証とブロック化がマイナーの仕事

計算リソースを提供する人のことを「マイナー」といいます。

ビットコインにはシステム的な発行枚数上限(2100 万 BTC)があり、金にも埋蔵量の上限があることから、貴金属を採掘する(マイニング)することに似ていることからのネーミングだそうです。

そのマイナーには、ざっくり分けてふたつの仕事があります。

  1. 新しく発生した取引(トランザクション)や、その取引の塊(ブロック)に不正がないか検証する仕事
  2. 10 分ごとに取引をかためてブロック化する仕事

2 のブロック化する作業の時に、とても難しい計算問題を解いて、有効だと認められれば、そのブロックがブロックチェーンに加えられます。

2 種類の報酬

仕事には見返りが必要となります。マイナーは 2 種類の報酬をビットコインのかたちで受け取ることができます。

  1. ブロック化するときに得られる特定額の報酬
  2. そのブロックに含まれている手数料の総額

現在は 12.5 BTC がブロック生成報酬額となっており、4 年ごとに半減し、2020 年には 6.25 BTC、2024 年には 3.125BTC になります。これが埋蔵量に上限があるゆえんです。

ビットコインを送金する人は、その送金額に取引手数料(トランザクション手数料)を設定することができます。設定しておくことでマイナーは、あなたの取引を優先的に処理してくれることになります。何故ならマイナーは、その手数料を報酬としてもらえるからです。

すべてのビットコインを採掘してしまうと、将来的には、1 の報酬がなくなり、2 だけになります。そのときに、採算が取れる仕事になるかどうかは、そのときのビットコインの価格によるでしょう。

まとめ

マイナーは計算リソースを提供するかわりに、ビットコインで報酬を受け取れることがわかりました。また、それにより、中央なしにビットコインが健全に機能することができます。

今回の記事を書くにあたって、簡潔な説明にするために、多くの部分を省きました。また、次の機会で深い部分を掘り下げていけたらと思います。